復活節第4主日

キリストにおける兄弟姉妹の皆様、

新しい司牧の場である岡山南教会に来て、皆様と共に信仰を生き、神の家である教会を堅固的なものに作り上げて行きましょう。

 特に、5月において聖母の月に当たり、母マリアと共にイエス様の生涯を黙想していく月となりますように。

 今日、復活節の第4主日において、ヨハネによる福音でイエスは「私の羊は私の声を聞き分ける。私は彼らを知っており、彼らは私に従う。私は彼らに永遠の命を与える」と言われています。(ヨハネ10章:11~18)「よき羊飼い」について語るキリストの言葉が朗読されています。

 良い牧者は羊の全てを知り、羊の弱さと限界を見守っています。羊はおとなしくて、力が弱くて自分の命を守ることは出来ません。狼のように速く走ることも出来ず、戦うことも出来ません。ですから、羊たちは牧者に命をゆだね、従って後についていきます。

 この羊と牧者の深い信頼と愛情あふれる関係をイエス様は私たちとの関係として語って下さるのです。私たちは自分の声を張り上げてしまうとイエス様の声が聞こえなくなってしまうのです。祈りで大切なことは「自分の言いたいことやお願いを申し上げること」よりも「イエス様、語って下さい、今日私たちにあなたが伝えたいことを」と「待つこと、聴くこと、心に響かせること」なのです。

 私たちも羊のように羊飼いに従って参り、自分たちのことを捧げ、良い牧者であるイエス・キリストに任せましょう。人間である私たちは生まれてから、少しずつ成長して行きます。話すのに2年間学ぶことが必要ですが、聞くことが出来るように一生涯をかけていくものです。ですから、聞く耳を持つように努力しましょう。

 今日、洗礼を受けた人は一人だけではなく、共同体の中で過ごし、共に信仰を深めて行きます。どんな状態であっても恐れず、安心して羊として、よき牧者の声を聞き従い、共同体と共に歩んでいきます。共同体は「新しい羊」を温かく迎え、一つの囲いに入り、互いに助け合い、守り合い、一緒に成長していきましょう。